2024年11月
意外と奥が深い!野球のユニフォームについて詳しく解説
プロ野球の試合を見ていると、選手たちは、いつものユニフォームや、たまに違ったデザインのユニフォームなど、さまざまなものを着用しているように見えます。しかし、実際にはユニフォームの規定は細かく決められていて、それに沿ったものを着用しています。
1.ユニフォームの構造
試合用ユニフォームは、背番号・帽子・シャツ・パンツ・ストッキング・シューズというのが規定の服装です。
1-1.背番号
背番号は、観客が選手を識別できるように身につけるものです。そのため、認識しやすいように一定のサイズより大きくなくてはいけません。番号に関しては原則的に2桁ですが、日本のプロ野球では、育成中の選手は3桁の場合があります。
1-2.帽子
帽子は、過去には、カンカン帽・キャスケット・ピルボックスなどがありました。現在では、キャップをベースに、打者や守備側の捕手が頭を守るためにヘルメットを着用します。
1-3.靴
公認野球規則では、ユニフォームには分類されていないため、靴は自由です。
しかし、高校野球の場合は年度毎に高等学校野球連盟が規則を設けているので、それに適応しなければいけません。そこではスパイクは表面の色は黒で、ラインは入れることが出来ます。トレーニングシューズの場合は白でも可能です。しかし、これはいつ変更になるかわからないため、きちんと確認を行う必要があるでしょう。
2.ユニフォームの歴史
野球のユニフォームが登場したのは、1849年4月に行われた試合で、「ニューヨーク・ニッカボッカーズ」というチームが、初めて同じものを着て登場したのが最初といわれています。しかし、この当時は今のような服装ではなく、麦わら帽子などを被っていました。
その後、1867年に「シンシナティ・レッドストッキングス」というチームが初のプロ野球チームとして誕生し、そのときに着ていたユニフォームが、現在のユニフォームと同じものです。
3.2種類のユニフォーム
現在のプロ野球の球団は、アウェイ用とホーム用で2種類のユニフォームを制作しています。そのデザインはチームによって異なりますが、白色を基調としたものをホーム用に使用しているチームがほとんどです。
1880年代は、試合場所ではなく、ポジションで色や柄を変更していました。しかし、それではどこのチームか判別することが出来なくなってしまい、定着しませんでした。その後も光沢の具合を変更するなどのさまざまな改善を行い、1990年代に今の形式となりました。
4.ユニフォームの規定
日本の野球業界では「公認野球規則」というものが存在します。これは、国内野球の公式ルールが書かれているものです。国内の公式戦は、プロアマ問わず、この規則に従って試合しなければなりません。この規定の項目には、ユニフォームについても書かれています。
4-1.デザイン面
原則として「全員同じものを着る」というのが記載されています。それは、パッと見同じデザインではいいというだけではなく、アンダーシャツの色も統一する必要があります。
また、名前に関してはつけることは必須ではありません。しかし、誰か一人のみつけることは禁止されています。つけるのであれば、全員つける必要があります。それでも名前の認知などの面から、プロ野球では多くの球団が背中に名前をつけていますが、「ヤンキース」というチームは、名前をつけていません。
さらには安全性のために、ガラスの素材や金属を身につけることも禁止とされています。万が一接触してしまった場合などに相手を傷つけてしまうかもしれないうえに、装飾が反射してしまうと、プレーに対してどのような影響が出てもおかしくないからです。
4-2.個々のルール
一部の人のみに許されたデザインもあります。例えば、試合中にコートを着ることが出来るのは、ベースコーチ・走者となった投手のみです。これは、投手が肩などを冷やさないようにするためです。一方で、投手はボールへの細工を防ぐために、アンダーシャツの袖の刺繍やリストバンドは禁止されています。ボールの周りに別のデザインがあると、ボールの状態を確認しづらくなってしまうからです。
4-3.着用時の禁止事項
ユニフォームのデザインだけでなく、着用時に禁止されていることもあります。それは、観衆に話しかけることや、スタンドに座ることです。ただし、アマチュア野球に関しては、次の試合に出るチームは、ユニフォームのまま座ることが出来ます。しかしそれ以外は許可されていないため、間違えて着用したまま試合前後にスタンドに立ち入らないようにする必要があります。
5.まとめ
野球の歴史と同じ時期に誕生したと思われがちなユニフォームですが、実際には近年現在のユニフォームの形式になったのです。また、細かくルールが決まっています。
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